和魂凡才 2006年06月
和魂洋才の人・榎本武揚を主に、幕末関係の話や本の紹介をする凡才人のブログです
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Enomoto2   現代視点 戦国・幕末の群像「榎本武揚」



 1983年 旺文社 絶版



昨日届いた榎本さん本です。まるまる1冊、榎本さん。
学研や旺文社等の歴史のシリーズ物、ムック本を見る楽しみは写真がたくさん載っている事。



榎本さんの母・琴さんの肖像画、姉・おらくさんや息子の金八らも写っている榎本一族の集合写真、オランダ留学生の沢、赤松、内田さんの写真、福沢諭吉のチョンマゲ写真等々。内田さんは「武揚伝」や「陽が開くとき」を読んで描いたイメージにけっこう近いお顔でした。みなさん、けっこう写真って残してるものなんですね。

スポンサーサイト

【2006/06/28 01:05】 | 榎本さん本
トラックバック(0) |
井黒弥太郎「榎本武揚」「榎本武揚」
井黒弥太郎
新人物往来社(1975.4.15)




ずいぶん前に読了したのですが、放置したままになっていました。
著者は元々、黒田清隆の研究をしている方で、「黒田と榎本は表裏一体となって行動している事を知り、並行して榎本の研究もする事になった」とおっしゃるだけあって、「黒田を語るための榎本伝記」という感じの本です。井黒氏曰く「黒榎は一心同体」(^^;
独特の語り口調が面白いです。ところどころに「黒田愛」が見受けられます。ついつい黒田の事を語ってしまい、「今回は榎本が主役だからこの辺で」と慌てて自制したりして。
例えば、箱館戦争の最大の美談として、榎本が黒田に海律全書を贈り、それに感激して榎本助命を考えたと言うのが通説になっていますが、井黒氏は、先に黒田が長州人を抜きにした「投降した賊軍の将の生命を助ける」という「有川の密約」なる物があり、「なるべく血を流さず和平を」というレールに榎本を乗せていったのだ、という黒田主導を強調しています。他にも、黒田に関連して榎本を語っている箇所が随所に見られます。(っていうか、ほとんどそう。)

この本の約3/4は箱館戦争後の記述で、加茂儀一氏の榎本伝記はほとんどが賞賛でしたが、井黒氏はけっこう手厳しいことも書かれています。榎本は放免後、開拓史をはじめ対露全権公使、海軍卿、諸大臣を歴任していて、いかにも栄華を極めたように見えますが、所詮は薩長閥ではない外様。割の悪い職やピンチヒッター、不要となればすぐ更迭と、主導力としてではなく、政界の(または黒田の)潤滑剤・安全弁として便利に使われた役割が大きかったと。

嬉しかったのは、福澤諭吉が「痩せ我慢が足りない」と榎本を批判したが、こうした仕事を黙々とこなしてきた事こそが痩せ我慢であり、「榎本こそ虚位を擁してただただ痩せ我慢いっぽうで生きてきた人間といえるのだ」と言ってくれた事。榎本がいまだに「変節漢」「裏切り者」扱いされるのは、この一万円札の中の人が書いた文が要因になってる事が多々あると思われるので、この福澤に対する反論あたりはスカッとしました。(加茂氏は「痩我慢の説」でさえ、「あれは主に勝に対して書いたものだ」と榎本を擁護してましたが)

榎本と黒田は実はトリ仲間だったという話が書かれていました。黒田に関するエピソードが(酒さえ飲まなければ)とても純朴な人柄を表しているので、黒田にも興味を持ってしまい、ついつい同じく井黒氏の「黒田清隆」も買ってしまいました。

気がつくと、私も榎本さんについてより「黒田」と書いてる方が多い気がします…。


追記を閉じる▲

【2006/06/27 01:46】 | 榎本さん本
トラックバック(0) |

承認待ちコメント
-


コメントを閉じる▲
明治波濤歌〈上〉
明治波濤歌〈上〉
posted with amazlet on 06.06.16
山田 風太郎
筑摩書房 (1997/09)
売り上げランキング: 75,225
「それからの咸臨丸」
かつて咸臨丸の乗組員として渡航した吉岡艮太夫は、榎本軍に加わるため官軍相手に強盗をして資金をためていたのですが、強姦の冤罪で投獄されます。取調も行われないまま月日が過ぎ、箱館戦争は終結。艮太夫のいる牢へ榎本武揚が投獄されて来ます。「なぜ切腹しなかったのか」と言う艮太夫に榎本は心情を吐露します…。


エドの舞踏会―山田風太郎明治小説全集〈8〉
山田 風太郎
筑摩書房 (1997/08)
売り上げランキング: 328,005

明治時代、外交の政策として建てられた鹿鳴館に集う政治家・著名人とその妻たち。それぞれ家庭の問題があり…。黒田清隆夫人の章に登場。酒乱で有名な黒田清隆に見初められた芸者の瀧子さんに、「黒田はこのままでは身をつぶす。御国のために人身御供になってくれ」と手をついて頼む榎本さん。


お吉写真帖
お吉写真帖
posted with amazlet on 06.06.16
安部 龍太郎
文藝春秋 (2004/03/12)
売り上げランキング: 645,885
「オランダ水虫」
幕末、オランダに留学する船中での話。西周助(周)は旅の途中、海軍士官組と対立、険悪な雰囲気になりますが、船が座礁した際の榎本はじめ海軍士官たちのてきぱきとした働きを見て感心。苦難を共にするうちに、留学生達は身分や立場を超えて強い絆で結ばれてゆきます。ここでも行動力のある榎本さん。周助とつかみ合いのケンカになり、危うく火事になりそうになってます(^^;

いずれも主役ではなく脇役として登場します。


【2006/06/21 03:37】 | 榎本さん本
トラックバック(0) |
本を買う頻度に、読むスピードが明らかについて行けてません(^^;

最近積読リストに加わった本
 宇江佐真理 「アラミスと呼ばれた女」
 合田一道編 「小杉雅之進が描いた箱館戦争」
 井黒弥太郎 「人物叢書 黒田清隆」(古本)

つ、ついにチェストにまで手を出してしまいました。どこまで手を広げるつもりだ?
井黒弥太郎氏の「榎本武揚」を読んでると黒田が…カワイイ。

「養鶏伯」のあだ名を持つくらい鶏を飼うのが好きで、榎本さんとは養鶏仲間でもあったらしい黒田。大隈重信が爆弾を投げつけられて片足を失った時、黒田はその病床に「これは俺の家で飼っている鶏の玉子じゃ」と玉子をかごに入れて、せっせとお見舞いに通ったとか。明治天皇にも玉子を献上したそうで、1個1個産んだ日付が書いてあったそうです。…可愛いすぎる。

黒田清隆という人は、第2代の総理大臣だったにもかかわらず、彼に関する書籍で一般に市販されているものってほとんど無いんですね。ちょっと意外でした。
明治という時代も面白そうなのですが、そこまで手を延ばすと収拾がつかなくなりそうで…。

今読んでいるのは矢野武氏の「幕末テクノクラートの群像」です。川路聖謨、小野友五郎、榎本武揚、土方歳三、松本良順、勝海舟について書かれています。榎本さん、土方さんについては、特に目新しい事は書かれていませんでした。

【2006/06/02 16:40】 | 榎本さん関係
トラックバック(0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。