和魂凡才 2006年10月
和魂洋才の人・榎本武揚を主に、幕末関係の話や本の紹介をする凡才人のブログです
1908年(明治41年)の10月26日は榎本武揚の命日です。享年73歳。彼がこの世を去ってから100年たっていないんですね。

若い頃に蝦夷をまわって、長崎の海軍伝習所で学んで、オランダ留学して、帰国したら幕府が瓦解して戦争して、牢獄に入れられて、処刑されるかと思ったら赦されて、明治政府に出仕して北海道の開拓に尽力して、ロシアに行って条約結んでシベリアを横断して、清国に行って、何度も大臣になって、子爵になって、農場開いて、学校作って、メキシコに殖民させて、福沢諭吉に非難されて(笑)。

73歳って当時の人にしたら結構長生きな方だと思いますが、本当に波瀾に満ちた生涯ですね。変な言い方ですが、「すごく中身が濃い」というか、ずっとフルスピードで突っ走ってきたような感があります。足尾鉱毒事件の責任をとり、農商務大臣を辞して政界から身を引いた後は、悠々自適な晩年を送ったそうですが。
彼の脳裏に最期に浮かんだのは、一体どんな事だったんでしょう。

榎本さんは奥さんに先立たれていたので、姉のらくさんが榎本さんの世話をしていたそうですが、このお姉さん、榎本さんがなくなった後絶食をし、後を追って亡くなったとか。
幕末の有名人って、「お姉さんっ子」って多いですよね。坂本さんちとか、土方さんちとか。私には弟がいないから解りませんが、弟ってお兄さんよりもお姉さんの方を慕うものなんでしょうか?

奇しくも翌年の1909年10月26日は、伊藤博文が暗殺された日だそうです。

【2006/10/26 17:05】 | 榎本さん関係
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パソコンテレビのGyaOのアニメチャンネルで配信中のアニメです。

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すでに第1話は配信が終了していて見逃してしまいました。
時は幕末。主人公は、坂本龍馬の用心棒でありながら、龍馬を守れなかった男、秋月耀次郎(悌二郎にあらず)。彼は、世に騒乱と混乱を招くと言われる「覇者の首」を封印する使命を負った「永遠の刺客」で、首の行方を追った横浜で仇討ちの相手を探す、遊山赫乃丈の旅一座と出会い…。

幕末の実在の人物が登場します。第2話には河井継之助、第3話には勝安房守が登場しました。いずれ、西郷隆盛、沖田総司、土方歳三、榎本武揚も登場予定とか。
主人公はカッコイイし、絵は丁寧で背景も美しいし、ストーリーも面白そう。何より、幕末のアニメって、珍しいですよね。しかも新選組はともかく、榎本さんまで登場予定とは!見ないわけにはいきません。DVD&CDの発売もすでに決まっているとか。
興味のある方、第2話の配信は10月27日の正午までだそうです。急いでくださいね。

【2006/10/25 23:22】 | 榎本さん関係
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「日本の近代の夜明けは明治維新から始まったのではない。日本の近代化は幕末からすでに始まっていたのだ。」という観点から、日本近代化の先駆けになった幕臣の3人のテクノクラートを取り上げて、その生涯を追っています。
 
  第一部 早すぎた男 江川太郎左衛門英龍
  第二部 陣痛期を生きた男 中島三郎助
  第三部 近代化に殉じた男 榎本武揚

榎本さんについては、すでに著者の「武揚伝」を読んでいて、特に新しい記述はなかったのですが、あとの2人は名前と大体の功績は知っていますが、詳しくは知らなかったので、とても興味深かったです。

江川英龍さんはペリーが来航する何年も前から、海防の重要性を説き、西洋式の兵学を学んだ先見の明がある人物で、後に東京湾のお台場を建造したり、砲術の専門家で鉄を鋳造するための反射炉を建造したりした人物。当時鎖国下の日本で、これほどまでに進んだ考え方と技術を持った人物がいたと言う事に驚きます。優秀な人物であったために多用され、過労が祟って亡くなったのですが、彼がもう少し長生きしていたなら、著者も書いていますが、幕府があれほど容易く瓦解する事もなかったのではと思われます。

中島三郎助さんというと榎本さんと共に箱館まで行って戦い、親子共に壮絶な戦死を遂げた「最後の武士」というイメージが強いので、実はペリー来航時に一番最初に接触した日本人の一人であり、日本で最初の洋式軍艦(鳳凰丸)を建造し、長崎海軍伝習所で蒸気機関学を学び、砲術や海防にも詳しい、どちらかというと技術系官吏だったというのが驚きでした。

榎本さんの項は、上2人に比べるとやや不満。著者が「近代化に殉じた」と書いている対象は、箱館戦争までの榎本の功績よりも、どちらかというと明治以降の功績に対してだと思われるのに、それについてはほとんど触れられていません。ちょっと中途半端な感じがします。

3人に共通する事は、新しい技術を会得しようとする好奇心・貪欲さ。学問としての西洋知識よりも「使える技術を」という実用主義。そして、これこそが当時、日本の近代化をすすめるために最も必要なものだったのでしょう。

著者には中島三郎助を主役にした小説「くろふね」があります。こちらもそのうち読んでみたいと思います。
それにしても佐々木譲さんは、とことん勝海舟がお嫌いなようで…。

【2006/10/24 02:42】 | 榎本さん本
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