和魂凡才 「秋の金魚」
和魂洋才の人・榎本武揚を主に、幕末関係の話や本の紹介をする凡才人のブログです
秋の金魚
秋の金魚
posted with amazlet on 07.04.01
河治 和香
小学館 (2005/10/06)
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主人公留喜(るき)は子供の頃に、江川太郎左衛門の手代であった父親が乱心して、母・兄をはじめ十二人を殺傷し自刃したという出来事があり、周囲に気兼ねしながら生きてきました。留喜の事をずっと優しく気にかけてくれていた肥田浜五郎と男女の仲になりますが、その後松岡磐吉との縁談話が持ち上がり、二人の間で女心は揺れ動きます。

共に咸臨丸で米国に渡航し、日本の近代化に大きな役割を果たすであろうと思われた二人でしたが、やがて戊辰戦争が始まり明暗が分かれます。磐吉は幕臣として新政府と戦うために留喜を離縁して江戸を脱走。浜五郎は新政府に出仕し、出世して行きます。実家に戻った留喜は浜五郎の世話になり、やがて浜五郎の子を産むのですが、戦争が終わり幹部であった磐吉達は東京へ誤送されて牢獄に入れられる事に。そして磐吉が獄死したという知らせが…。
この物語の根底には、ずっと留喜の出自にまつわる過去の事件があるのですが、彼女はそれをただ悲観するのではなく、受けれて、自分なりに二人の男性を愛します。二人の男性もそれぞれ違った形の愛で彼女を愛するのですが、私は磐吉の無器用な生き方にもの悲しさを感じずにはいられませんでした。

維新後の徳川家臣の困窮や、新政府に出仕した者が世間からそしりを受けた当時の情勢も描かれています。
浜五郎の弟分的な存在として、赤松大三郎が度々登場します。留喜の女中の菊に自慢の喉で都都逸を聞かせ、菊が元旗本の娘だと知ると慌てて縁談話を持ってくる榎本さんが「らしくて」イイ。ただ、一部この本の紹介に「土方歳三の活躍」うんぬんと書いているのがありましたが、土方さんは全く出てきませんのでご注意を。


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この物語の根底には、ずっと留喜の出自にまつわる過去の事件があるのですが、彼女はそれをただ悲観するのではなく、受けれて、自分なりに二人の男性を愛します。二人の男性もそれぞれ違った形の愛で彼女を愛するのですが、私は磐吉の無器用な生き方にもの悲しさを感じずにはいられませんでした。

維新後の徳川家臣の困窮や、新政府に出仕した者が世間からそしりを受けた当時の情勢も描かれています。
浜五郎の弟分的な存在として、赤松大三郎が度々登場します。留喜の女中の菊に自慢の喉で都都逸を聞かせ、菊が元旗本の娘だと知ると慌てて縁談話を持ってくる榎本さんが「らしくて」イイ。ただ、一部この本の紹介に「土方歳三の活躍」うんぬんと書いているのがありましたが、土方さんは全く出てきませんのでご注意を。

【2007/03/31 23:50】 | 長崎海軍伝習所本
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